ばかうけ

二人はいつも一緒だった。
年が近く、性格も顔もよく似た兄妹。
寝るときも遊ぶときも二人なので、母親はよく助かると言っていた。
手を繋いでどこまでも一緒。
二人一緒なら、地平線の先まで行ける。
そう信じていた。

「あまね?」

いつの間にか、手が離れていた。
振り返っても、そこには誰もいない。
名前を呼んで探し続ける。
今までずっと二人だったので、一人ではとても不安だった。
辺りを駆け回り、足が棒になるまで探し続けた。
きっと、あんまり二人の仲が良すぎるので、神様が嫉妬して何処かへ連れて行ってしまったのだ。
とうとう立ち止まり、喉が裂けてしまいそうなくらいの大きな声で泣き始めた。
天に向かって涙を流した。

――どこへ行ったの?あまね……。

声が出なくなるまで泣いて、泣き疲れ、俯いた時、左手をぎゅっと握られた。
それはとても力強く、あまねのものとは思えなかった。
どんなに目を凝らしても、手の持ち主は見えない。
見えなかったけれど、もう一人ではないことは確かだった。
あまねの手より冷たかったけれど、離すことはしなかった。
また二人で歩いていける。
今度は絶対に離さない。
例え、この行く先が暗闇だとしても。

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ずっと一緒。

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